ローマの休日50周年記念 デジタルマスター版

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ローマの休日の舞台を巡る遺跡と場面 その3

スペイン広場

アン王女は、自分のヘアスタイルをショー・ウィンドーに映して、満足そうにほほ笑む。そして、街路の突き当たりにある壮麗な大階段に向かります。
大階段の前には広場があり、その中央に小舟の形をした噴水があります。アン王女は噴水の横を通り過ぎて大階段を上り始めると、階段の下でジェラートが売られているのに気が付きます。王女は、ジェラートを買いそれをペロペロとなめながら今度は花屋に近づきます。花屋のおじさんは、1束の花をアン王女に売ろうとしますが、彼女がお金を少ししか持っていないことを知ると、王女に1輪の花をプレゼントします。アン王女は大階段に戻り、石段に腰を掛けてジェラートを食べ続けます。そこに、背後から近づいてきたジョーが、偶然を装って声をかけます。ジョーは、王女が髪を切ったのをはじめて知ったふりをして会話を始めていきます
アン王女は、学校を逃げて来たと話し、これからタクシーで帰るといいます。特ダネを狙っていたジョーは、ローマで1日中遊んではどうかと提案します。すると、アン王女は前から憧れていたことを話し始めるのでした。彼女は、カフェに行ったり、ウィンドー・ショッピングしたり、気の向くままに1日を過ごしてみたかったのです。そして、アン王女はジョーと一緒に『ローマの休日』を過ごすことになります。

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アン王女がジェラートを食べるシーンは、スペイン広場で撮影されました。また、彼女が広場に到着する前にヘアスタイルをチェックしたショー・ウィンドーは、広場の西へ延びるコンドッティ通りに面しています。
現在のコンドッティ通りにはグッチやプラダをはじめとする多くのブランド・ショップが建ち並んでいます。
コンドッティ通りの突き当たりにあるスペイン広場の大階段は、ローマで最も人気がある観光名所の1つで、いつも世界中から集まった人たちであふれています。広場の名前は、そこに存在していたスペインの大使館に由来しています。広場の中央には小舟の形をした噴水があり、それが『ローマの休日』にも映されています。この噴水は、バロック芸術の巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの父であるピエトロ・ベルニーニの作品で、バルカッチャの噴水と呼ばれています。

アン王女がジェラートを食べた大階段はスペイン階段といわれています。大階段は、1725年、フランス王ルイ15世の出資によって、丘の上のトリニタ・デイ・モンティ教会と丘の下のスペイン広場を結ぶように建設されました。設計したのは、建築家フランチェスコ・デ・サンクティスです。

映画の中でジェラートを食べるシーンは有名ですが、現在は階段の保護の為、ジェラートを食べることは禁止されていて映画のようにジェラート店も出ていません。

パンテオン

ジョーはオープン・テラスのカフェにアン王女を連れて行きます。彼女がカフェに憧れていると話していたからです。カフェの前には、古代の円柱が立ち並んでいる。その隣には広場があり、中央に置かれた噴水も映されています。2人は街路沿いに設けられたテーブル席に腰をかけ、アン王女はシャンパン、ジョーはアイス・コーヒーを注文する。王女は、前にシャンパンを飲んだのは父の就職40周年記念だったと話をします。実際には、王の即位40周年記念ですが、自分が王女であるということを隠しながら話しているので、就職40周年と変えています。一方、仕事について聞かれたジョーは、肥料や化学薬品を売る商売をしているという作り話をします。ジョーも、ダネを狙っている新聞記者であることを隠して話をしているのです。
カメラマンのアービングがカフェに来ます。彼はジョーの親友です。そして、アービングは、ジョーと一緒にいる娘が親善旅行中の王女に似ていることに気がつきます。それを話そうとすると、ジョーはアービングの足を踏んだり、アイス・コーヒーをこぼしたりして阻止します。また、新聞記者の仕事について話しそうになると、ジョーはアービングが座っている椅子を倒して会話を中断させます。
その後、ジョーはアービングをカフェの中に連れて行き、自分と一緒にいる娘が本物のアン王女であることを打ち明けます。そして、彼女の写真を撮れば、儲けの4分の1を与えるとアービングに約束します。
アン王女とジョーが訪れたカフェは、映画の中で「カフェ・ロッカ」と呼ばれ、パンテオンの西のロトンダ通り沿いにあるという設定です。そして、カフェのシーンで見えていた柱の空間は、古代ローマ時代に建設されたパンテオンの前柱廊です。カフェのシーンでは、パンテオンが面している広場に置かれた噴水も映されていますが、こちらは、16世紀後半に建築家ジャコモ・デッラ・ポルタによって計画された噴水です。
ジョーがアービングにアン王女のことを打ち明けたシーン、つまりカフェの内部空間は、カフェ・ノテーゲンで撮影されました。
カフェ・ノテーゲンは1968年と1987年に店内の改装、1977年に火災がありました。そのため当時の物はほとんど残っていないそうです。カフェ・ノテーゲンは、スペイン広場からポポロ広場に通じるバブィーノ通りの途中にあります。こちらのカフェに行ったら、やっぱり注文はシャンパンに決まりですね!

コロッセオ

カフェを出た後、アン王女はジョーが運転するベスパ(スクーター)の後部座席に座り街中を走ります。ベスパが走るシーンは、テアトロ・マルチェッロ通りで撮影されました。このシーンには、マルチェッロ劇場やヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂が映されています。
マルチェッロ劇場は、カエサルによって計画されアウグストゥス帝(紀元前27―後14年)によって完成された建物です。ローマ帝国衰退後、劇場の廃墟の上に住居が建設されることになりました。
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂は、イタリア統一を成し遂げ、初代国王になったヴィットリオ・エマヌエーレ2世の偉業を記念して建てられたものです。「ローマの休日」のオープニングやアン王女とジョーがコロッセオを見た後に、ベスパで街を走り回るシーンでも映されています。
さて、その後の2人は、フォーリ・インペリアーリ通りを通ってコロッセオに至ります。ここで再びアービングと合流し、3人は観光ガイドらしき紳士に引率されながら、コロッセオを見学します。アン王女は、ガイドが話す説明を熱心に聞いています。
コロッセオは、ウェスパシアヌス帝(69―79年)の治世に建設され始め、ティトゥス帝(79―81年)によって完成された円形闘技場です。この建物の偉大さは、『コロッセオがある限り、ローマも存在する。コロッセオが崩れるとき、ローマも滅びる。ローマが滅びるとき、世界も滅びる』という言葉によく表されていると思います。
コロッセオは5万人の観客を収容できたということです。コロッセオの最上階の観客席は婦人や貧民に割り当てられ、下へ行くほど身分が高い人の観覧席になっていました。そして、円形闘技場では、剣闘士の試合、猛獣狩り、模擬海戦などが行われていました。ローマ帝国の衰退後は、建物の1部が崩壊し、表面を飾っていた大理石は他の建造物の建設資材として再利用されることになりました。

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